チョコレート菓子の袋だ! |
リビングのこたつの前で舌なめずりしているパクを発見!?
何か食べた後の様子???
よく見ると菓子袋がパクの近くに、、、
緊急時の判断材料として、わんちゃんに対するチョコレートの中毒成分の許容量の見積をしました。
チョコ菓子食べたの!?
あっ! これチョコレート菓子の袋、、、、空っぽ!?こたつ付近に菓子袋 パクも近くにいました |
風呂に入る前には、中身半分はあったよ !!!
この時、モモは近くで寝ていたのですが、モモが食べた可能性も0ではありません。
そうだ、こたつの上に菓子袋を置きっぱなしだった。
普段はこたつの上の物を取るような子達ではなかったのですが!
陰ではこっそり、皿の中のパン等を舐めたり、食べようとした前科がなかった訳ではありませんでした。
当然この子らの手の届かないところに隠すべきものでした。
菓子袋裏 原材料名 内容量 |
とにかく近くで深夜診療しているペット病院を探しました。
ペットの深夜診療の救急病院は25Kmほど離れた場所にあるのを見つけましたが、お酒をのんでいるので運転はできません。
おかあちゃんにタクシー会社を調べてもらうことにして、他の処置も検討しました。
タクシーがすぐに手配できたとしも10分以上かかります。さらに距離が離れているので高速を使っても30分前後かかります。
そこで、簡単に吐かせられるなら、吐かせることを考えました。
犬の食べたものを吐かせる方法を探したら以下の2通りがネットで紹介されていました。
・塩による吐かせ方
・オキシドールによる吐かせ方
しかし、素人が何の経験無に実際にこれをするには抵抗がありました。
ネットにも素人がむやみに処置しないような注意があったからです。
チョコレートを致死量以上食べた可能性がある場合なら覚悟を決めて実施しますが、そうでない場合だったらかえって他のダメージを与えてしまうのでは、と考えたからです。
ネット上でさらに類似案件を検索していたら、チョコの種類にもよるが、必ずしも少し食べたくらいで死んでしまうものでない。
あわてないでというコメントもありました。
我が家のにいちゃんがチョコレートのデオブロミンという中毒を起こす成分を概算し、致死量にはならないんじゃないかと言いました。
チョコレートの犬の中毒成分 デオブロミンの見積り
そこで、私自身も条件をシビアにみてチョコレート中のデオブロミン量を計算してみました。デオブロミン量の値は、以下の国民生活センターのチョコレートの調査結果を参考にしました。
国民生活センター (p2,p5参照)
モモ、パクの体重はそれぞれ4Kg前後と少し太り気味です。
デオブロミン致死量は、犬の体重とは反比例する傾向となっています。
そこで、彼ら(犬)の少ない時の体重に対するデオブロミン致死量の下限値を確認するために、以下の条件で見積ってみました。
・少ない時の体重 3.5Kg
・チョコレート種類 準チョコレート
・食べた場合の最大のチョコ菓子の摂取量 50g(内容量86g)
そして、準チョコレートのデオブロミン含有量ですが、
デオブロミン含有量はカカオ含有量と比例するという相関関係があります。
今回のチョコレートは準チョコということだけでカカオ含有量の正確な値はわかりませんが、普通のチョコレートで一番デオブロミン量の多い以下のケースとしました。
デオブロミン量 普通チョコ(カカオ41%相当) 270mg/100g
見積結果
今回食べたと思われるデオブロミン総量
270mg/100g x 50g = 135mg
体重1Kg当りの犬のデオブロミン致死量(100mg~200mg)との事なので、
3.5Kgの犬のデオブロミン致死量
3.5 x (100mg~200mg)= 350mg~700mg
上記の結果から、チョコ菓子を50g食べたとしてもワーストケース(350mg)の致死量の4割以下です。
この結果から、ワーストケースで考えても致死量近傍の量でないことがわかって一安心!
実際に摂取したデオブロミン総量はもっと低い値と考えられます。
このチョコ菓子は重量の主たる部分がコーンフレークです。
この比率が不明であることから、全てをチョコレートの重量としていますが、実際のチョコレートそのものは、半分以下の量であると考えられます。
さらに、実際の体重や食べた量、準チョコ自体のデオブロミン含有量等を見直せば、前述の致死量の4割という見積に対して、その値は1割程度以下になると推測されます。
その場合、デオブロミン摂取量はさらに少なくなります。
これらの結果と、深夜でもあり、朝まで様子を見ることにしました。
塩で吐かせる緊急性も無いと判断しました。
チョコレート(デオブロミン)による犬の中毒症状
症状の出始めは、食べてから6時間~12時間後くらいからとのことなので、とにかく中毒の発症の有無を確認することにしました。チョコレート中毒の症状は
嘔吐
発熱
興奮
痙攣
不整脈
ふらつき
息づかい
腹痛
多尿
下痢
上記のなんらかの状態の変化があったら病院へ連れて行くことにしました。
朝になり、パク、モモの様子、食欲や便の状態をみて、大丈夫そうでしたが、その後2日間は同様にこまかく様子を確認することにしました。
反省
今日まで1か月半ほど経過して元気そうなので、とりあえず結果オーライでしたが、何がしかの後遺症が出るかはわかりません。チョコレート菓子を食べて1時間以上経過したとしても、タクシーをすぐに呼んで病院で手当てをしてもらった方が良かったか、未だに判断が正しかったか疑問の残るところです。
パク |
モモ |
先にも記載しましたが、チョコレートの場合は、チョコの量はもとより、カカオ(デオブロミン)の含有量が、犬等に対する毒物含有量に比例するようです。
犬の体重によっても影響は変わり、1Kgの体重であれば、今回の4倍程度わんちゃんは悪影響を受けることになります。
さらに最近では、カカオ含有量が多いチョコレート製品が多く出回っているので注意が必要です。
カカオ含有量(70%)の板チョコレートだと1/4枚(16g)程度で体重1Kgの小型犬の致死量になります。
カカオ含有量が80%や90%を超えるものが簡単に入手できます。
この場合は先の量より僅かな量で致死量に至ります。
食べたチョコの量が少ないから安直に大丈夫と決して思わないでください。
もしわんちゃんが食べてしまったら、わんちゃんの体重と、カカオの含有量を確認して判断する必要があります。
それ以前に犬の届くところに置かないということが大反省点ですが、小さい子を含めたチョコ類の食べ残し、食べこぼし、ペットのひったくり等で、うっかりとられてしまうこともあるので、常日頃からペットの夜間診療可能な病院の確認も必要と思います。
※ちなみに高カカオのチョコレートは、幼児、老人、気管支拡張薬を服用している人も気を付けた方が良いようです。
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